Drobo

Drobo FS ファーストインプレッション [NAS部分編]

Drobo FS の NAS化部分のレビューです。

Drobo FSには DroboShare と同じように NAS化機能を搭載するために Linux OS を使用しています。
Linux系 OS と聞くとどうしても一番最初に実行してみたいコマンドは dmesg です。

Drobo FS の DroboApps 機能を有効化した上で、Dropbear SSH を追加して dmesg ログを取得してみました。

Linux version 2.6.22.18 (root@jwinfield01) (gcc version 4.2.0 20070413 (prerelease)) #1 Wed May 12 18:34:06 PDT 2010
CPU: ARM926EJ-S [41159260] revision 0 (ARMv5TE), cr=00053977
Machine: Feroceon-MV78XX0
Using UBoot passing parameters structure
Memory policy: ECC disabled, Data cache writeback
On node 0 totalpages: 131072
  DMA zone: 1024 pages used for memmap
  DMA zone: 0 pages reserved
free_area_init_core: realsize: 48128, size: 131072, memmap_pages: 1024
  DMA zone: 48128 pages, LIFO batch:15
  Normal zone: 0 pages used for memmap
free_area_init_core: realsize: 0, size: 0, memmap_pages: 0
CPU0: D VIVT write-back cache
CPU0: I cache: 32768 bytes, associativity 4, 32 byte lines, 256 sets
CPU0: D cache: 32768 bytes, associativity 4, 32 byte lines, 256 sets
Built 1 zonelists.  Total pages: 48128
Kernel command line: console=ttyS0,115200 mtdparts=cfi_flash_0:3m@30464k(kernel),21m@33536k(root_fs),2m@59m(var) root=/dev/mtdblock1 rw cpu0=eth0,eth2,eth3,pcie0,pcie1,sata,nand,spi,usb0,usb1,usb2,tdm cpu1=eth1,nor,xor ip=169.254.1.0:169.254.123.234:::DB78xx0:eth0:none
IRQ initialize for core 1
PID hash table entries: 1024 (order: 10, 4096 bytes)
Console: colour dummy device 80x30
Dentry cache hash table entries: 32768 (order: 5, 131072 bytes)
Inode-cache hash table entries: 16384 (order: 4, 65536 bytes)
Memory: 512MB 0MB 0MB 0MB = 512MB total
Memory: 188800KB available (2984K code, 255K data, 108K init)
Calibrating delay loop... 799.53 BogoMIPS (lpj=3997696)
Mount-cache hash table entries: 512
CPU: Testing write buffer coherency: ok
NET: Registered protocol family 16

  Marvell Development Board (LSP Version 2.0.2_Patch1_MV78XX0)-- DB-MV78200-A-BP  Soc: MV78200 LE
 Detected Tclk 200000000 and SysClk 400000000

最初の情報を見るかぎり、 Drobo FSのMPUは ARM926EJ-S (ARMv5TE) です。 DroboShare の MPUが ARM926EJ-Sid(wb) (ARMv5TEJ) だったため、これは同系統のMPUとなります。
Drobo FSの CPU は デュアルコア版の MV78200 LE、DroboShare は 88F5182 A2 です。
BogoMIPSによる簡易演算なので正確な比較はできませんが、 Drobo FSのCPU処理能力は 約 800 BogoMIPS、DroboShare の処理能力は 333 BogoMIPS です。
Drobo FSの搭載メモリは 512MB、DroboShare の 128MB と比較すると4倍の拡張です。

dmesg の残り部分については以下のリンクをご確認ください。


Drobo FSには Busybox 1.14.2、DroboShare には BusyBox 1.1.2 が採用されています。 Drobo FSの Busybox がサポートする命令は290個、DroboShare がサポートする命令は 146個です。

DroboShare では欠けていたフィルタ系の命令等が補完されているため Drobo FSではより高度なスクリプトの構築が可能です。

Busybox の構成の詳細については以下のリンクをご確認ください。

Drobo FS ファーストインプレッション [測定編]

Drobo FS のパフォーマンス測定結果です。

Data Robotics 推奨のベンチマークソフトは HD Tuner Pro なのですが、HD Tuner Pro はネットワーク越しのパフォーマンス測定に対応していません。
そのため、今回のパフォーマンス測定には日本のストレージ業界では実質的業界標準を達成しつつある CrystalDiskMark を使用します。

テスト環境の構成は以下のとおりです。

システム: Acer Aspire M5620
プロセッサ: Intel(R) Core(TM)2 Quad CPU Q6700 @ 2.66GHz
メモリ: 3.25 GB
OS: Windows 7 Professional x86
LAN: Intel(R) Gigabit CT Desktop Adapter (JumboFrame Capable)

Drobo FSとの接続にはストレートケーブルを使用し、Windows 7 の ICS を用いて DHCP アドレスを割り振っています。ネットワークドライブのマウントには Drobo Dashboard を使用しています。

各テスト構成で使用したデータ量は1GB、テスト回数は5回です。


Drobo FS デフォルト構成でのパフォーマンス (mtu 1500)
drobofs_normal

Drobo シリーズは通常のRAID系 NASシステムと異なり、データの書込み時に磁気情報が変質した際のための修正用情報を生成しながらデータを保存します。通常のRAIDシステムではハードディスクの破損時に残りのハードディスクから以前の情報を再構築しますが、ハードディスク上の磁気情報の変質には対応しません。Drobo シリーズでは読み出し時に変質の有無を再確認するため、純粋なRAIDシステムよりは若干パフォーマンスが低下します。
また、ファイルシステムのアクセスパターンに応じてデータの書き込みから時間差で最適化処理を行うため短時間で読み書きを行うベンチマークソフトの場合は正確なパフォーマンスを測れない場合があります。

とはいえ、パソコンのバックアップや 大事な写真や動画等の保管先としては十分すぎるパフォーマンスを保持していることが見て取れます。


Drobo FSは JumboFrame を 9,000 バイトまでサポートしています。
同一構成で JumboFrame を設定すると以下のようになります。

Drobo FS JumboFrame構成でのパフォーマンス (mtu 9000)
Drobo FS JumboFrame


同一環境で旧バージョンにあたる DroboShare + Drobo FW800 のパフォーマンスを計測すると以下のようになります。

DroboShare + Drobo FW800 (mtu 1500)
DroboShare + Drobo FW800

Drobo FS と比べると確かに低速ではありますが、大容量データの安全な保存先としての機能には遜色ありません。


DroboShare 用の Jumbo Frame Drobo App を導入した場合は次のようになりました。

DroboShare + Drobo FW800 (mtu 9004)
DroboShare + Drobo FW800 (JumboFrame)


おまけ
DroboShare 冷却方法
Drobo FSには冷却FANが内蔵されていますが、Drobo FW800 (写真上) とは筐体が分離されている DroboShare (写真下) には冷却FANがありません。このため 夏場に風通しの悪い場所で長時間使用すると DroboShare がオーバーヒートして正しく動作しなくなることがあります。

幸い DroboShare には USBポートが二つあるので、空いているポートにUSB扇風機を接続すると冷房が無くとも安定するようです (運用環境によって個人差があります)。

Drobo サポートチームがお勧めする冷却FAN は シグマA・P・Oシステム販売株式会社
USBどこでもマグネット でかせんぷうき”!

USBどこでもマグネット でかせんぷうき

パソコン用の12cm冷却FANを採用しているだけあって、回転軸の安定性は抜群です。

Drobo FS ファーストインプレッション [ソフト編]

Drobo FS のファーストインプレッションの続きです。

Drobo FS を制御するには Drobo Dashboard の 1.7.0 以降が必要となりますが、この記事を執筆時点では最新版の Drobo Dashboard ソフトウェアは 米Data Robotics 社のサポートサイトには公開されていません (これは 該当ソフトウェアに特定機種用の新機能しか追加されていない場合には一般公開しない、という Data Robotics 社の方針によるものです)。
このため、Drobo FS に対応した最新版の Drobo Dashboard を入手するには製品に付属している リソースCDを使用するか、Drobo サポート用の FTPサイトから入手する必要があります。

Drobo Dashboard 初期状態

Drobo FS をネットワークに接続し、 Drobo Dashboard を起動すると上記のような画面が表示されます。
Drobo FS は初期設定時点で自動的に内部ハードディスクを 単一の16TiB のExt3 パーティションとして初期化し、設定ファイル類を Ext3 パーティション上に展開します (DroboShare では設定ファイルは内部FLASHメモリ内に保存されていましたが、FSではハードディスク上に保存されます)。
Ext3 パーティション初期化と同時に Public と DroboApps というマウントポイントが生成され、ネットワーク上にて共有されます。

いままでの Drobo シリーズでは仮想ボリュームを区分けしたり、パーティションを作成することが可能でしたが、Drobo FSは純粋なNAS装置ですのでパーティションやボリュームという概念が無く、総容量をそれぞれの共有フォルダで共同運用していくことになります。

高度な制御 - Drobo-FS

Drobo シリーズ共通の 「高度な設定」画面です。Drobo FSのシリアル番号やファームウェアバージョンが確認できます。
Drobo FW800+DroboShare のコンボの場合は Drobo FW800 と DroboShare のファームウェアバージョンが個別に確認できましたが、Drobo FSでは一体化しているためファームウェアのバージョン表示も一つです。

「Drobo FS 設定」から「設定」をクリックすると Drobo FS 固有の機能の設定画面が表示されます。


Drobo FS 設定 - 一般

Drobo FS の一般設定画面です。

Drobo FS の冗長モード

Drobo FSの冗長化モードの切り替えができます。冗長化モードの切り替えは運用中にも可能なため、RAID-6 状態でディスク容量が不足してきた場合に RAID-5状態に切り替えることによって一時的に一台分のハードディスクの容量を開放することが可能です。

  • シングルディスク冗長化 (RAID-5 相当)
  • デュアルディスク冗長化 (RAID-6 相当)

ディスクドライブスピンダウン
Drobo FSがスタンバイ状態に入るまでの時間を 15分~1日の間隔 (もしくは無し) に指定できます。

この Drobo のランプを暗くする
Drobo FSのステータスランプの輝度を下げることができます。


Drobo FS 設定 - ネットワーク

Drobo FS 名 / ワークグループ
Drobo FS の NETBIOS 名とワークグループを指定できます。

IP設定の自動・手動設定
Drobo FS の IPアドレスを設定できます。

MTU サイズ (高度ユーザー)
Gigabit ネットワーク上でのJumbo Frameのフレームサイズを 1,500 ~ 9,000バイト の範囲で指定できます。


Drobo FS 設定 - 管理

Admin ユーザー
Drobo FSの管理権限ユーザーの IDとパスワードを設定できます。
ID/パスワードを設定すると Drobo Dashboard 経由で Drobo FS に接続する際や DroboApps 共有フォルダに接続する際に設定したパスワードが必要になります。

DroboApps
DroboApps 共有を有効にして DroboApps が追加できるようになります。
Drobo FSにはNAS化部分に汎用的なプログラムを実行できる Linux OS と 512MBのメモリが搭載されています。DroboApps を追加することにより、Drobo FSに追加のサーバ機能を持たせることができます。


Drobo FS 設定 - 管理

ユーザー
Drobo FS共有へアクセス権限を設定する際の ユーザーID とパスワードを設定できます。
ユーザーの追加

共有
追加の共有フォルダの設定と、アクセス権限のあるユーザーの一覧を指定できます。
ユーザー毎に読み取り権限限定なのか、書き込み・削除も行えるのかを設定できます。
アクセスしたいユーザーの選択


Drobo FS 設定 - アラート

Drobo FS の電子メールアラートを 有効・無効 にする
Drobo FS は従来の Drobo シリーズと異なり、単体で警告メールの送信が可能になっています。
この画面で 電子メールアラートを有効にした場合は Drobo FSからの直接メール送信、
電子メールアラートを無効にした場合は Drobo Dashboard 経由のメール送信が可能となります。

対応言語は 英語、フランス語、ドイツ語、日本語です。

Drobo FS ファーストインプレッション [ハード編]

Drobo FS

最近ご無沙汰しておりますが、Drobo FSのファーストインプレッションです。

Drobo FSは 米Data Robotics社のリリースした Drobo S+DroboShareセットの一体型シャーシ版です。

  1. Drobo Sと同じ形のシャーシにDroboShareと同様の十分な稼動実績のあるNAS化機能を追加。
    (ただしNAS化部分のメモリ量と演算能力は大幅UP!)
  2. 代わりに USBや FireWire、 eSATA 等の直接接続機能を廃止。
  3. 高価なNTFS/HFS+読み書き用ライブラリを廃止して内部ファイルシステムを Linux EXT3に統一。
  4. Drobo Sの高度な RAID-5 / RAID-6 相当のデータ保護技術 (BeyondRAID)、
    SATA-I / SATA-II ハードディスク5台構成対応、
    読込時・書込時のダブルエラー補正
    いつでもハードディスク差換えによる拡張可能
    等の特徴はそのまま維持しています。

Drobo FSでは高価なソフトウェアライブラリを廃し、接続インターフェースをネットワークに統一することによってeSATAモデルである Drobo Sよりも価格の削減に成功しています。

Drobo S / Drobo FS 箱比較

Drobo Sの箱 (左) との比較です。公式スペックにも記載されていましたが、Drobo Sと寸法・重量共に同じです。

Drobo FS開封
Drobo FS開封

Drobo FSの箱を開封。Droboシリーズ全体に共通する思わせぶりな黒い内装も健在です。


付属品箱 開封

付属品箱を開けると中身も真っ黒です。

付属品箱 開封

蓋の裏面には簡単セットアップガイドが記述されています。右側には日本語での説明もあります。

付属品 詳細

付属品は以下のとおり:

  • マニュアルおよびリソース CD-ROM
  • 電源アダプタ (12V 8.33A = 100W) + 電源ケーブル
  • ネットワークケーブル
  • Drobo FS前面パネル裏面張替え用ステッカー (日本語、ドイツ語、フランス語)

接続インターフェースがネットワークに統一されているだけあって、付属品の接続ケーブル類がシンプルです。


Drobo FS 本体開封

Drobo FS 本体の開封です。 Drobo FSは黒色の不織布と緩衝材に包まれています。

Drobo FS 本体開封

フロントカバーには養生のためのビニールシートが貼り付けられています。

Drobo FS 本体開封

フロントパネルを取り外してみたところ。
5台分のハードディスクスロットとイジェクトレバー (左)、ステータスランプ (右)があります。
本体下部には通電ランプ (左)、アクセスランプ (右)、および10個の容量ランプ (中央) があります。

Drobo FS 本体開封

本体背面。
電源ボタン、 ACアダプタの接続先、ネットワークポートとセキュリティスロット。とてもシンプルです。
網格子の内側には冷却用FANが見えます。

Drobo シリーズ比較

Drobo シリーズを並べてみました。
左から Drobo FW800 + DroboShare、Drobo S、Drobo FS です。
並べてみると 4台構成の Drobo FW800 と DroboShare の組み合わせと Drobo S/FS がほぼ同じ高さであることが見て取れます。

Drobo FS通電テスト

通電してみたところです。
Drobo FS (右) は Drobo FW800 + DroboShare とくらべて輝度の高い LEDがステータスランプに使用されているため、ステータスランプの明るさが異なります ( 輝度は Drobo Dashboard から調整可能です)。

冷却FANの稼動音も静かで良い具合です。

Drobo S ファーストインプレッション

Drobo S 外箱

待ちに待った Drobo S の評価機がとどきましたので開封してみます。

Drobo FW800との比較

Drobo FW800 の外箱 (右) と比較すると搭載HDD数が一台増えている影響でしょうか?
背が少し高めで、若干スリムになっています。

Drobo S 開封

箱を開封したところ。度肝を抜くような黒い内装は健在です。

Drobo S 開封

付属品箱を取り外したところ。中まで真っ黒です。貸し出し品であったためか、本体が逆さまですね(汗

Drobo S 開封

箱から取り出したところ。不織布に drobo ロゴが書いてる側が上面です。

Drobo S 付属品箱

付属品箱開封。おや?

Drobo S 付属品箱

初期導入ガイドがいままで英語のみだったのが多言語になっています。
左から英語、フランス語、ドイツ語、日本語です。

早くから日本国内への導入を積極的に進めてきただけあって、
製品パッケージの日本語化は感慨深いものがあります。

Drobo S 付属品

Drobo S の付属品です。
左上上段から製品マニュアルとユーティリティCD、電源 AC アダプタ (100W)、
フロントパネル各国語ステッカー、左下から USBケーブル、FireWire 800ケーブル、eSATA ケーブルです。

Drobo S 付属品

フロントパネルの内側に貼り付けるローカライズ版ステッカーです。
ドイツ語、フランス語、日本語版があります。

Drobo S 前面

Drobo S 前面です。

Drobo S 前面

フロントカバーを取り外したところ。ハードディスク5台分の挿入スロットがあります。

フロントカバー裏面

フロントカバーの裏面。ここに前述のローカライズ版ステッカーを貼ることによって日本語化が可能です。

Drobo S 背面

Drobo S 背面。冷却用の穴が沢山あります。

Drobo S 背面

Drobo S 背面を詳しく。

左から、電源の入力、リセット穴、セキュリティスロット、 eSATA ポート、 FireWire 800 ポート x2、USB 2.0、電源ボタンです。

Drobo Pro と同様のモメンタリースイッチが追加されており、
Drobo S本体でも直接 安全なシャットダウン操作や電源の再投入が可能になりました。

全体が黒色なため、どっしりとした重厚感があります。

Drobo S 開封

ハードディスクを準備。
手前にある入れ物は株式会社 センチュリー裸族の村です。ネーミングはアレですが、
ハードディスク5台を安全に保管できるので簡易保管用としてはオススメです。

早速 電源を投入。ハードディスクが沢山あると LED 表示が綺麗です。
大口径の冷却FANを搭載しているだけあって、作動音がとても静かです。

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