佐倉のミュージアム

上野の国立西洋美術館が「ル・コルビュジエの建築作品-近代建築運動への顕著な貢献」で世界文化遺産への登録に決定しました。都心にはその他にも数々の素晴らしいミュージアムがありますが、時には、郊外のミュージアムでゆったりとした時間を過ごしてはいかがでしょうか。

都心から成田空港に向かう途中、見渡すかぎりの美しい田園地帯が開けてきます。佐倉は、千葉県北部の市で、都心から電車で約60分、成田空港から約20分の場所にあります。
この地にある2大ミュージアム、DIC川村記念美術館と、国立歴史民族博物館をご紹介します。

 

#1_DIC川村記念美術館

先ずは、DIC川村記念美術館http://kawamura-museum.dic.co.jpです。
約3万坪の広大な庭園の中に、海老原一郎氏の設計により建てられた美術館です。17世紀のレンブラント・ファン・レインの肖像画、クロード・モネやオーギュスト・ルノワールらの印象派からマルク・シャガール、日本の屏風絵、アンディ・ウォーホル、ジョゼフ・コーネル、アレクサンダー・カルダーまで、時代やジャンルも異なる幅広い作品が所蔵されています。

DICの旧称は大日本インキ化学工業で、収集した美術品を公開するために、同社の総合研究所に隣接する土地に、この美術館を造り、サステナビリティ活動の一環として運営しているとのことです。

#2_庭園

都心の美術館と比べるとそれほど混雑していないので(良い意味で)、ゆったりと、ゆっくりと芸術を鑑賞することができます。
午後2時からのガイドツアーでは、1時間以上かけて詳しく作品の背景について説明してくれます。たとえば、同館のモネの「睡蓮」は色調がグリーンだが、同じ構図で色調がピンクの作品がブリヂストン美術館にもある。モネは自宅の庭に睡蓮の池があり、池の淵にイーゼルを複数並べて平行して制作していったので、時間の経過により、構図が同じで色調は微妙に違う作品が生まれた。レンブラントの「広つば帽を被った男」は年齢が20代後半で妻の肖像画と一対だった。マーク・ロスコの「シーグラム壁画」はシーグラムビルのレストランに展示されるはずだったが完成後、作者により展示がキャンセルされた。などなど。

日本画の展示室の片隅に目立たないように茶席への入り口があります。

#3_茶席

テーブルと椅子の立礼式茶席で、作法は気にせず、まるで額縁のような窓から見える園内の景色を堪能しながら、美味しいお茶と和菓子で一休みできます。
茶席は美術館に入場した人しか利用できないのですが、入場していない人も利用できる「ベルヴェデーレ」という「美しい眺め」という意味のイタリアンレストランも併設されています。
また、芝生広場やその近くにあるレストハウスではピクニック気分で持ち込んだお弁当を食べることもできます。ただし、お酒の持ち込みは不可で、ごみは持ち帰る必要があります。

#4_自然散策路

庭園内の自然散策路では季節の植物や野鳥を観察することもできます。
閉館は17時で、鑑賞をしていると、意外と時間が経つのが早いので、ゆっくり散策や食事も楽しみたい場合は午前中など早い時間帯から入館したほうが良いと思います。 

交通

京成佐倉駅から無料送迎バスで30分。

JR佐倉駅から無料送迎バスで20分。

東京駅から高速バスで約70分。

車で佐倉ICから10分。

 

そして、次にご紹介するのは、国立歴史民族博物館https://www.rekihaku.ac.jpです。
通称「歴博」(れきはく)と呼ばれていて、佐倉城址公園内にあります。 ソニービルや駒澤体育館などを手がけた芦原義信氏の設計により建てられています。

#5_国立歴史民族博物館

写真はエントランスがある1階で、展示室は1階から地階に下がっていく設計になっています。
とにかく展示品の多さに驚かされます。

同館のHPによると「原始・古代から現代に至るまでの歴史と日本人の民俗世界をテーマに、実物資料に加えて精密な複製品や学問的に裏付けられた復元模型などを積極的に取り入れ日本の歴史と文化についてだれもが容易に理解を深められるよう展示されています。」と記されています。

常設の展示内容は、

第一展示室:原始・古代(2016年8月現在、リニューアルのため閉室中です)

第二展示室:中世

第三展示室:近世(自分で調べたり体験したりできる「寺小屋れきはく」が設置されています。)

第四展示室:民族

第五展示室:近代(ミニシアターで無声映画が上映されています。)

第六展示室:現代

となっていて、さらに企画展示室が併設されている展示室もあります。展示の参考となる図書室やビデオボックスもあります。

パンフレットには「ゆっくりとひとまわりで1時間30分~2時間程度です。」と書かれていますが、実際に回ると、非常に多くの展示品があり、ひとつの展示室だけで最低30分はかかるので、速くても3時間はかかりますし、ゆっくり掘り下げて観たいものが所々にあると1日でも足りないかもしれません。かなり歩き回りますので歩きやすい靴を履き、荷物はコインロッカーに預けるのがお勧めです。100円が必要ですが、鍵を開けると返却されます。なお、だいたいの展示品は写真撮影OKとなっています。(フラッシュは禁止)

大人はもちろん楽しめますが、「こどもれきはく」というプログラムもいろいろあるので、夏休みの自由研究の材料を探しに行くのもお勧めです。(中学生以下は入場無料です。)展示室はその日に限り再入場できるので途中で城址公園を散策したり、歴博に併設の食堂のような懐かしさがあるレストランで食事したりすることもできるので一日中楽しめます。

 

交通

京成佐倉駅から徒歩で15分、または、バスで5分。

JR佐倉駅からバスで15分。

東京駅から高速バスで約90分。

車で四街道IC、または、佐倉ICから15分。

歴博とDIC記念美術館を往復する無料の連絡バスが1日1本出ています。

 

以上、千葉県佐倉市のミュージアムをご紹介いたしました。


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